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のぞみ園生活介護施設 軟弱地盤を探る

地盤調査の折に、表層に自沈(重機などを置いていると沈んでいきます)する軟弱地盤が見つかっていたため、本格的な土工事に先立って試し掘りで地盤の様子を確認します。

地盤調査の結果では西側一帯、地面から約75センチまでの深さが弱い地盤・・・となっていましたが、掘り進めていくと、70センチほどのところから土の色が変わっているところが見受けられます。弱い・・・とみられていたところが黒い土、硬いとみられていたところは黄色い土です。

西境界から東に2.5メートルあたりまでが黒い土、それから東側は黄色い土です。どうやら元々の地盤は締まりの良い黄色い土のようでしたが、擁壁をするにあたり硬い土が掘り出されてしまい、埋め戻しに柔らかい黒い土が使われたようで、黄色い土は斜め45度ぐらいで擁壁側(上の写真左側)に沈んでいきます。

基礎下端から30センチを超えて掘り進めてもらいましたが、どうやら推測は当たっていて、外壁面直下の基礎下部、80センチ以降には黄色い色の硬い地盤が見受けられます。東の締まった黄色い土の方に掘り広げてもらいましたが、1メートルもしないうちに黄色い土に変わりました。

これらの試し掘りから、地盤改良の範囲は、建物西側の基礎より1メートルの範囲内と決めて、その部分は基礎の底を軟弱地盤の30センチ分だけ砕石に入れ替えて地盤改良することにします。試し堀りの様子はしっかりと写真に残して、調査結果と地盤の改良範囲を書き留めておきます。

ちなみに、試し掘りをする場合の地盤の様子は土の色、小石や砂利の混ざり方、掘った時の音、重機を操作するオペレーターの感触などで判断の付くことが多いです。