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すさみの家 天井と階段
天井は当初、和紙貼りの予定でしたが、2階にベランダがなくなり洗濯物を部屋干しする公算が強くなったので、より湿気の吸・放出性の高い杉板に変更しました。針葉樹の中でも杉や桐は、湿気の吸・放出性が高いことから箪笥の材料などにも使われるほどです。
鉄骨柱は化粧して珪藻土塗とする予定。しかし、梁類はそのまま塗装してあらわしの仕上げです。鉄部も湿気の高い時期には結露の恐れがあるため、室内の湿度には気を使う必要があります。そのためにも天井仕上げの杉板張り仕上げは効果的な選択となります。
これまで、この建物にはALC版の外壁を採用していること以外断熱にはこれといった対策がされていませんでした。今回の改装工事に当たっては、屋根面は野地板の上で断熱してしまう屋根断熱、壁はALC版部分にもパーフェクトバリヤによる断熱施工、床下ももちろんしっかりと断熱施工を施しましたので、暑さ・寒さ対策はそれなりに成果を発揮すると思います。
造作工事も随分と進んできて、いよいよ階段に取り掛かっています。階段はこれまでラワン材で出来ていましたが、この際に桧材に置き換えます。輸入材であるラワンは、現地での伐採や運搬時のCO2発生などで問題を起こすことも多いので、地産地消の観点から取り替えたのです。