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古民家再生再生 大阪府堺市 造作工事
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玄関廻りの造作工事が進む。上がり框は、桧の丸太の3方を落として、前面にのみ丸みを残したもの。式台も同じく桧材。どの材料も4メートル長さの無垢材。
玄関扉(3枚引き戸)を現況の構造材の中に組み込みたかったので、玄関土間は現況の高さを変えることなく設計した。土間とタタミ間の高さの差が既存そのままなので、現在的な感覚では少し高すぎる。そこで、式台を2段にして高さの調節をする。
設計段階から玄関とホールは大きく・・・というご希望であった。既存そのままの8帖大相当・・・とはいかなかったが、それなりに広さは確保できたように思う。
玄関戸の袖壁部分には玄関巾木を設える。玄関巾木の高さは、上がり框の高さ及び2枚の式台間の高さ相当である。この上にさらに一般の巾木が乗る。玄関巾木には厚み・高さ共に充分なものを用意した。材はいずれも柾目が美しい桧材である。
現在住宅では写真の袖壁部分の壁見切りには見付け24mmほどの見切り材があるのみであるが、古民家再生などの場合には、玄関巾木ひとつにしても家の格式にあった部材と細工を用意したいものである。
階段も細工が終わって養生がされている。これまで2階に上がるには、ただ開口があるのみのヶ所に梯子をかけて登っていたが、これで随分と便利になった。ただし、開口部の位置や梁組が決まっているところに階段を付けるので、蹴上・踏面ともに現在住宅に付いているものよりはすこし急となる。
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