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すさみの家 床張り・造作工事
いよいよ大工の手が室内に戻ってきました。1階では間仕切りの骨組みも大体建て込みましたから、床張り工事に入ります。
張っているのは無垢の信州唐松の縁甲板。節もたくさんある板ですが、桧・杉ほどには悪目立ちがなく、天然木の持つ風合いが良く感じられる板です。無垢板ですから断熱・調湿の性能が高く、冬場の底冷えを和らげてくれますし、梅雨時の足裏にべたべたくっつく感じもなくしてくれます。
新建材のフローリングと無垢板の違うところは、無垢板には木本来の断熱・調湿の特性が残っているところ。ですから、無垢板は湿気の違いによって多少動きます。具体的には板の隙間が大きくなったり小さくなったりします。それらを頃合いに納めるために、無垢板を張る時には張る時の湿度に応じて、あらかじめ板と板の間の隙間を調節しながら張らなければなりません。この辺が年季の入った大工でないと難しいところ。板の隙間に挟んでいるのは隙間調節用のスペーサーです。スペーサーの厚みは大工の経験と勘によります。
傷がつきにくいのは繊維構造が密で硬く締まったナラやケヤキなどの広葉樹ですが、それらは同時に熱伝導率も高いので足裏に冷たく感じます。少し傷付きやすくても、人にやさしく清々しい室内を造りやすい杉・桧・松などの針葉樹の方が私は好きです。
2階では床張りに先行して造作工事が始まりました。写真はタタミ間との取り合いの開口部を広げる大工事。もともとあったコーナーの柱を取って、新しく化粧の柱を建て込みます。こうすると壁の荷重を柱で支える(床に伝える)のが難しいために、壁の上に太い梁を追加して壁荷重をこれまでとは逆にその梁で吊り上げます。ここが2階では一番大きな変更ヶ所になるでしょうか。