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古民家再生 大阪府堺市 給排水工事

通常、古民家の床下は土の見えたままの土間だが、給排水管を設置するにあたり、配管類の集中するところには、コンクリート土間を打設して、配管類の施工精度を担保するように心がける。

太いグレーの管は排水管、水色の管は水道管、赤い管は給湯管である。排水管は水勾配に注意しながらの工事となる。排水管は、トイレやキッチン・お風呂などのそれぞれの器具で下水からの匂いの戻りや虫などが入り込まないように、水封と言って水で密閉が保たれている。

お風呂などの排水時には一気に大量の水を流すので、負圧で各器具の水を吸いだしてしまい水封が切れることがある。だから、要所に空気取り入れ口を付けて排水の負圧が他の器具の水封に影響を与えないように注意する。

給水管・給湯管はヘッダ管方式と言って分岐のヶ所を1ッか所にまとめた器具を使う。こうしておけば万が一の事故の時に不具合のヶ所が分かりやすく、手直しも容易である。

各配管は長期優良住宅などの劣化対応対策を基本に組み上げる。これまで生き延びてきた古民家に、新しく命を吹き込むのであるから、再生される建物には相応の寿命対策を盛り込みたい。