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雑賀崎漁港 人生万事塞翁が馬。

日曜・祭日や出漁した船が少ない日にはごった返す店先も、たくさんの船が出漁している平日には少しゆっくり獲物探しができます。

季節によって獲れる魚が違って、季節感が豊かなのもここの良いところ。今はどこのお店も大・小のタイが大漁です。あまり見かけなくなっていた足赤エビも又よく出ています。このところ特に多く見かけるのがチヌ(クロダイ)。今がノッコミの時期らしく、体格も良くお腹が大きく膨らんで見事なものが並んでいます。

先日買ってきたイシダイが特に気に入ったので、探してみたのですが、見つかりませんでした。そのかわり目についたのがヒラメです。ヒラメの旬は少し前です。この時期からは痩せてくるはずですが、まだまだ、肉厚のものが出ています。

船頭さんと奥さんが、大きすぎるのでお店に出すのはやめよう・・・と相談している声が耳に入ってきて、どのくらいの大きさ・・・と聞いたら、気になるなら船の水槽を見てくれ・・・と言います。乗せてもらって覗き込むと、始めて見るような大きなヒラメが泳いでいました。本日一番の大物のこのヒラメ。75センチの水槽と比べてもこの大きさ。約5キロの大物です。それに魅入られたようについつい買ってしまいました。

本日は大きなヒラメ2匹をいただいてこれがメインの獲物。ほかに大きめの紋甲イカを3杯。小さなヒイカをひと箱、小さなタコの箱もひと箱、それに足赤エビもひと箱。これまでで最大の買い物となりました。財布には痛手ですが、満足感は非常に高いです。

イカ類はアニサキスの心配もあるのでいったん冷凍します。大きい方のヒラメを捌いていたら、ご近所さんから、マグロの解体ショーみたいですね・・・と声が掛かって、みんなでワーワー言いながらの解体です。

これまでは、大量に買い込んだ後の下処理がとにかく大変で苦痛に感じたこともありました。でも最近ではだんだんと慣れてきて、それも楽しみの一つになりつつあります。人生万事塞翁が馬・・・何が人生を楽しくしてくれるのやら、経験してみないと分からないものです。