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クラウンスポーツに乗る。
友達がクルマを買いました。その友達とはクルマが共通の趣味みたいなところがあるので、お互いに新しいクルマが入ったら乗せてもらったりします。今回は最近になってやっと見かけるようになったクラウンスポーツ。発注してから手元に届くまで7ヶ月も待ったのだそうです。
クラウンの名前は付いていても、ハンドルやアクセルの操作に忠実に軽々とキビキビと動く様子は、私たちのイメージの中にあるクラウンとはずいぶん違います。動き出しはモーターなので、特に軽快感が強いのでしょう。太くて小さなハンドルを回すとクルマが面白いように方向を変えるさまは、なるほどクラウンでもスポーツなのだな・・・と感心させられます。
21インチの大径でとっても太いタイヤできれいな舗装路を走っていると、大変に静かでスムーズで気持ち良いものです。反面、路面に凸凹がある道に来るとその状況をよく拾い、細かな振動を結構伝えてきます。ドンという大きめの振動を伝えてしまうのは大径ホイールの重量のせいでしょうか。
キビキビ動く・・・というのは、直進性に落ち着きがない・・・という印象にもつながるものです。バネが硬くダンパーが柔らかめ・・・と感じるクルマの動きと共に、私たちの頭の中に残っているクラウンとは違うところです。
なにはともあれ、一昔前の、ステータスではあっても運動性能を語るような性格ではなかったクラウンとは全く違うクルマでした。官能的な造形といい、質感高い室内といい、新しいクラウンは別の名前にしても良いのでは・・・と思えるほどの進化を果たしたクルマでした。