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小さな幸せ積み重ねⅩⅣ 干物を作ります。
そもそも、雑賀崎漁港では漁船から直接魚が買える・・・と発見したのは私です。なのに、このところは伸吾さんが夢中になってしまって、事あるごとに行きたがるのです。
新鮮なお魚が格安で買えるうえに、まるでお祭りのような人だかりの買い物イベントなので、主婦としてだけでなく、個人的にもちょっとした気分転換やリフレッシュができる、この上なくうれしく楽しい催しです。
先日も、ちょっとした小料理屋さんができるぐらい買い込んできたのに、またまた出かけて、なんと先日以上に買い込んでしまいました。でも、大丈夫!専門家のアドバイスやネット情報をもとに会得した干物づくりの技が私にはあるのです。
これまでは、開いた魚にまんべんなく塩を振り、陰干しするだけでしたが、最近では水Ⅰリットルに対して塩150g弱、お酒100gほどの専用の漬け込み液を作り、これに約1時間漬け込んでから、網に入れて陰干しします。
大切なのは下ごしらえ。開いて内臓を取る時に、背骨の周りの血を丁寧に取り除くこと・・・これだけで鮮度や臭味や驚くほど変わってきます。最近のうちの流行は赤足・シラサ・クルマの各種エビ、それとアマダイです。雑賀崎のは白アマダイと言って、超の付く高級魚。売っている魚の中でもお値段は高い方です。それでも小売りの魚屋さんと比べると半値ほどで手に入ります。
そのまま食べようと思って、大盤振る舞いで6匹も買ってきました。3匹は焼き物で大好評のうちにいただいたのですが、さすがに続くとみんなも飽きが来るようです。それでお得意の干物に・・・。
このアマダイ、こんなに見えても30センチ超えの立派なもので、干物にするには少しもったいなかったのですが、エイヤッと開いてしまいました。きれいな色の身でしょう。アマダイ3枚とマダイ(これも30センチ級)6枚が今回干物にした魚です。
実は前の日に雑賀崎から帰ってすぐに、20センチ弱の小ぶりのマダイ15枚ほどとイトヨリ5枚ほどを干し物にしたばかりなのに、こんなに干物ばかりでどうしましょう・・・とも思いますが、うちの家族は結構思いやりが深く、どんどん出しても、うまい・うまいと喜んで食べてくれます。たとえ喜んでいるふりだけでも私はうれしい。家族は暖かい!