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変えるところと、変えないところ。

本日は朝から雑誌取材を受けました。火災に対する法規の厳しい街中でどうして木の家が出来るのですか?・・・と言うご質問。肝になるのは土塗り壁と厚板です。
土を壁の中に塗り込んでおくと火に強い家が出来ます。軒なども厚板を使って造ると防火上有効です。昔ながらの民家型工法で太い木材を使い、竹小舞の土塗り壁構法を採用すると、街中でも木の家は出来るのです。同時に、たくさんの木や土塗り壁を採用すると現代住宅で忘れ去られた蓄熱・調湿の性能にも大きな効果があるので、暑さ寒さや湿気に負けない清々しい空間が造れます・・・これらは変えなくて良いところ。
ところが、断熱・気密の性能などは昔ながらの木の家では圧倒的に不足します。ですから、しっかりとした断熱工事や湿気が部屋内に滞らない工夫を凝らした気密工事を施すことや、現代の生活ニーズに応じた間取りや内外観の意匠などは変えたいところ。
変えるところと変えないところをちゃんと認識した設計が住まい心地の良い家を造るためには必要です。