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スズキ・イグニス。

スズキ・イグニスは普通車の中では一番小さなクラスに属するクルマ。エンジンは1,200ccの4気筒、これに小さなモーターを組み合わせたマイルドハイブリッドの仕様です。全長も3,700㍉ぐらいで、軽自動車を少し大きくしたくらいのサイズ感。小さな車体に大きめのエンジン、グッと4隅に張り出したタイヤ、高いめの車高など、全体にSUVチックな様子からは、少しゴツゴツしていてもキビキビと活発に走りそう・・・と思わせますが、走ってみればまるで正反対の性格でした。
最も違和感のあったところはハンドリング。真ん中あたりに節度感がなく、真っ直ぐ走るには常に修正舵が必要なうえ、効きがマイルドなのでクルマが思ったようには動きません。ブレーキも効きが悪く、これはこの固体特有か?と思わせるほど。エンジンは快活に吹き上がるものの、音は大きく、振動も結構大きいので、気持ち良くはありません。
良かったところはシート。特になんて事はないように見えたのに、しっかりと体を支えて座り心地も上々。もう一つは乗り心地。これは想像するより遙かに良い。小さな凸凹は伝えないで、クラスを感じさせないほどにフラットライドな乗車感です。
あれこれ総合すると、このクルマ・・・どんなところも小気味よく走る小型のSUVという見た目とは裏腹に、運動性能はそこそこに街中の走行を重視したお買い物クルマ、SUVの格好はしていても中身はほとんどワゴンR・・・な訳です。
見ると乗るでは大違い。果たしてこのギャップは良いことなのか?・・・判断の分かれるところでしょう。