本文までスキップする

読みもの
Article

明洋の家 竣工しました。

明洋の家は、岩出のコンパクトな平屋の1週間前に竣工したお家です。
このお家が建つのは田辺市明洋。初めて住まい手のもとに伺ったのは一昨年の6月。最初は、経年変化も激しいので、改装をしたい・・・というご希望でしたが、打ち合わせを重ねるうちに、改装しても思い通りの住まいになるわけではないのでいっそ新築を・・・と方向が変わり、図面が出来上がったのが昨年の春です。その後、既存の建築物の解体撤去工事に入り、地鎮祭が行われたのは昨年の夏。竣工までにおおよそ1年の月日を要しましたが、延べ床面積が80坪に近いこの住まいでは無理もないことかと思います。
私は洋風・和風といったような分類をあまり意識して設計することはありませんが、建築雑誌的な表現をしますと、この住まいは新和風とか現在和風とか和モダンとかいう分類に属するでしょうか。いつも設計しているヴァナキュラーな住まいと比べると、少し雰囲気を違えています。しかし、長期優良住宅並みの耐震・耐風性能や外皮性能(断熱性能)劣化対応性能を確保したうえで、数字には表れない調湿・蓄熱の性能を木(紀州材)・土・紙・石などの天然素材でしっかりと付け加えていますので、住んでみての快適性能はいつもと変わりません。
現在の住宅性能の指標は外皮性能(断熱性能)を基本に数字で表されるので、数字に気を取られるあまりに、窓の小さい断熱性能偏重の住宅を多く見受けます。しかし、住いの快適性は調湿・蓄熱の性能をはじめとして、風の通り道や空間の使い勝手に大きく左右されます。数字以上に、住んでみて初めて分かる快適性能に多くの気を使ったこの住宅は、住まい手の快適生活を長く支えてくれることだろうと確信しています。