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勇者の斧と妖精の斧。

今回の薪割に大いに役立ったのがこの斧。グレンスフォシュ・ブルーク大型薪割り 442という品物。なんでも、100年を超えるスウェーデンの老舗の品物で、ネットの口コミを見ても一番人気の品物でした。使い勝手と切れ味はよく、少々荷が重いかな・・・と思われる杉の大きな梁材も見事に割ってくれます。素晴らしい切れ味に、私はこの斧に 勇者の斧 という勇ましい名前を与えています。
ところで、この斧を手に入れる前には実家の倉庫に眠っていた写真の斧の半分ほどの長さの斧を使っていました。昔に親父が使っていた懐かしい斧です。小さいので、板材を焚き付け用に細く割加工するときなどには重宝していました。小さくてかわいいし馴染みもあるので、妖精の斧 と名付けていました。いずれの名前もどこかのゲームに出てきてそうな命名で良いでしょう。
しかし、ちょっとした不注意で妖精の斧の柄を折ってしまったのです。親父が大事に使っていたのに・・・と思うと申し訳なくて。様子が痛ましくて写真をUPすることもできません。よくよく柄尻を見てみるとTNと掘り込みがありました。親父は保男という名前でしたのでYNです。ということは、親父のさらに前の代のどなたかが使っていたものを親父が受け継いでいたのでしょう。私のところは代々の大工の家系です。この斧は100年を超えて使い続けられてきたものなのでしょう。これはえらいことをしでかしてしまったような気がします。
小さい時のことを少し思い出してみると、親父も折れた柄の補修をしていたような記憶があります。だから普通のものよりも短い柄の斧になっていたのでしょう。あの時の親父も、今の私と同じような気持ちだったのでしょうか。
ご先祖の皆さんごめんなさい。大いに反省しています。