先日久しぶりに、2017年秋に竣工した緑の斜面に建つ平屋を訪ねました。すると・・・みどりの斜面が、きれいな石積の斜面に代わっていました。
みどりの斜面は、この建物を建つ前からあったもので、新築に際しては擁壁などの人工物は造らず、現状を生かして緑の上にそっと平屋を置いて、自然に寄り添い、豊かに暮らしましょう・・・という計画でした。当初の思いの通りに建物は出来上がり、小さな丘の上にそっと乗せられたような風情は周囲の景色に溶け込んで、なかなかに好評だったものです。

ところが、住まい手の生活が始まってみると、やはり時期・時期の芝生の手入れは結構大変なようで、もう少し手間いらずでこの風情を維持できないものかしら・・・ということになり、ならば石積みどう？草も生えないし・・・ということから今回の石積斜面が完成したのです。
住まい手から計画を伺って少し時間が経ちましたが、この度機会を得て初めて石積斜面を見せていただきました。これまでみどりの斜面だったところに一面の栗石が敷き詰められています。

これ、良いじゃないですか。素材感豊かで、経年変化で退色した木の感じともよくマッチしていて、当初の思いは少しもスポイルされていません。
目標が明確ならば、手段はいくつもある・・・昔に、先輩方から教えていただいた言葉が思い出されます。