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オリジナルの木製キッチン

中村設計の木の家では、オリジナルの木製キッチンを造りつける方と、システムキッチンを購入される方が、ちょうど半数づつほどに分かれていらっしゃいます。
建て主さんと一緒にプランを練りつつ造りあげる木製キッチンは、世界にただ一つの、家族にジャストフィットのキッチンです。今回は、その実例を3例ほどご紹介します。

オリジナル・キッチンのいろいろ


壁つけ型

省スペースなキッチンで落ち着いて料理をしたい

【特徴】
すべての機能を壁に接して造ることで、部屋内にまとまったスペースを広く残すことができます。
人の視線のない方向へ向いて調理できるので、キッチンの独立性が高く、じっくり調理に集中したいという方にも向いています。
正面側への水や油のハネが、お掃除しやすいというのも利点かもしれません。

セパレート型

みんなでわいわい楽しく。使い勝手の自由さが魅力!

【特徴】
シンク・コンロを2ブロックへ分けて配置します。
半分アイランドで、アイランドの隣にテーブルなどを隣接すれば、広いワークトップも得られ、多方向から自由に使える形式となります。
大人数で同時に利用でき、このタイプも動線がコンパクト。
室内空間との一体感があり、「調理の場」としてだけでなく、日常的にラフに使える点が魅力。 

対面型

ダイニングと会話を楽しめつつ、手元はしっかりとカバー。

【特徴】
人がいる方へ向いて調理しながら、家族の様子に気を配ることができます。
フルオープンでは少し心もとないけれど、解放感も大事にしたいという場合にぴったり。壁の立ち上がりで手元もしっかり隠せます。

 

我が家にぴったりなキッチンを考える

① イメージを膨らませ、優先順位をきめる。
「自分が使いたいのはどんなキッチンか」「計画中の住まいのプランにふさわしいキッチンって・・・?」まずは、一番大事にしたい優先事項を1つ2つ決めましょう。
解放感なのか、広さ・省スペース性なのか、大人数で一度に調理できること?、収納量の豊富さ?・・・おのずと、方向性がしぼられてきます。

② 具体的な使い勝手を考える。
造りつけでは一緒にイチから、全てを決めていきます。
方向性が定まったら、次は細かいところを詰めていきましょう。
【シンクやコンロの高さ】【ガス?IH?】【天板は人工大理石?ステンレス?】【引き出し?開き戸・引き戸?】【収納したいものはどんなもの?】など、建て主さんに伺いつつ、最適なプランを提案させていただきます。

 

メンテナンス

木製のキッチンには、木の家の雰囲気に馴染みがいい。調湿作用が働いて、中が湿気にくい。など、木の特性が生きた良さもあります。
一方で、木ならではの気遣いも必要です。
最初の数年は、季節ごとの湿度の違いによって、多少、木が膨らんだり縮んだりして、扉が固くなったりすることがあります。
職人のメンテナンスをうけながら使用し、そのうちに年間の使い心地が安定してきます。
表面には蜜蝋ワックスを塗り、それでほとんどの水ハネなどは弾くことができます。
水や油で汚れたら、できるだけ手早く拭き取るようにしてください。そのほかは特別な手入れなど特になく、皆さん普通に使っていらっしゃいます。

 

オリジナルでキッチンをつくる良さ

ご家族の生活スタイルや、具体的なご要望に細やかに対応することができます。
「おふくろの味」という言葉もあるように、ご家庭によって食生活は多様です。
奥様が取り仕切られるのか、ご夫妻お二人で調理に立たれるのか…。親子や家族みんなで……時には、お客人も交えた大人数で…と言った具合に、どんな特徴の方が何人くらいで使われるのか。入れ替わりながらなのか、同時になのか。といったことも大切な点です。
使用状況を細やかに洗い出し、丁寧な検討を重ねることで、ニーズにぴったりとマッチした調理空間を実現することができます。
また、設計段階で、住まい全体と同時に繋がりをもって計画することができるのも強みです。
隣接するリビング・ダイニングはこういう場所にしたいから……というイメージに沿って、キッチンのタイプや調理者が立つ側の反対側の面を、ではどうしようか。など、総合的に考えることができます。
お客さんを迎えることが多い場合などでは「洗い場などの手元をどこまで見せても平気か」というラインが人によって違います。オープンさ具合も、自在に調整可能です。