本文までスキップする

読みもの
Article

木の家の暖かさとは?

カテゴリ
タグ

・木の家の暖かさとは?
住まいの暖かさを左右する一番大きな要素は断熱性能ですが、それだけでは決まらないのが難しいところです。すきま風の多い少ないを判断するには気密性能、同じ室温でも暖かさに違いを感じるのは湿度(調湿性能)の関係。そして、人が直接触れるところの暖かさは熱伝導率が大きく作用します。
この項では触れて感じる暖かさ(冷たさ)に関係する熱伝導率に着目してみましょう。熱伝導率とは、熱の伝わる早さを示す数字(単位・W / mK)です。数値が大きいほど熱が伝わりやすい事を示します。人は触れあった時に自らの体温が奪われるスピードの早いものほどより「冷たい」と認識し、生理的にも大きく影響を受けます。

出典/最新データによる木材・木造住宅のQ&A(2011)

住宅建築によく使われる各材料の熱伝導率は天然木材(杉・桧)0.07、広葉樹合板(フローリング)0.13、樹脂0.2、アルミ180、コンクリート1.63、土壁0.9ほど。ちなみにグラスウールなどの断熱材は0.04ほどです。つまり、建材のフローリングはスギ・ヒノキなどに比べて約2倍、コンクリートだと23倍、アルミに至っては2570倍も速く人間の熱を奪うということです。
木は細胞壁の隙間にたくさんの空気を含んでおり、断熱性能が高く熱伝導率の低い素材です。そのため冬場には有効な断熱層としても機能し、外の冷気を遮ることができます。床や壁などに肌が触れあう機会が多い住宅においては、木の熱伝導率の低さが「暖かみ」につながる有利な特徴だといえるでしょう。
木の家の“ 暖かさ ”とは、「体温が奪われにくいこと」とも言い換えられそうです。それは、踏みしめた床板の自然なぬくもり、底冷えしない優しさなどとして体感できます。木は外気温を伝えにくく、体温を奪いにくいという特性から、快適生活の心強い味方となります。

カテゴリ
タグ