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府中の家 基礎伏図。
基礎は阪神大震災以来、考え方や取り組みが特に大きく変わってきたところです。これまでは外周部に給気のガラリ(400×200程度のもの)が付いていましたし、内部の人通口は、どこか1ヶ所から床下に潜ると隅々まで行き来が出来るようになっていました。もちろん鉄筋も少なめでしたし、スラブ(土間床)もそんなに大事にされてきませんでした。
これらの基礎が軒並み破壊されてしまったために、このところの基礎は、地中梁と見なされる外周部に給気口のような開口部がなくなりましたし、スラブもベタ基礎と言って床全体に配筋されてしっかりと造られています。メリットは全体にしっかりとすること、デメリットは床にいくつかの点検口が必要なこと、全体に高額になったことなど。
今回の基礎はそこからさらに進化させて、地中梁と見なされる基礎立ち上がりをスラブ下で構成し、立ち上がりの開口を自由にし、床下の通風を思い切り確保して、木材の腐食を抑制すると共に後のメンテの容易な基礎としました。万が一の洪水などの場合にも、床下に入った水はスムーズに排出されるので安心で手間いらずです。