今日の現場からdiary

古民家の改修 / 紀の川市

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竣工

竣工

完成

昨年の10月頃からはじまった改装工事がいよいよの竣工である。
解体工事が始まって、柱と梁だけになった築100年を超える母屋の様子を見た時には随分と不安に思われたことであったろうと思う。古民家である母屋は古民家らしく、築40年ほどの増築部はもう少し現在風に・・・と心がけて取り組んできた。ともに、ご先祖が残してくれた骨組みを最大限生かして、現在に要求される使い勝手と断熱・気密の性能を組み込んだ新しい住まいとして再生できたように思う。
住まいながらの工事であったので、足かけ9ヶ月の長い工期を要した。辛抱強くお付き合いいただいた住まい手ご夫婦、息子さんご夫婦をはじめとして、関係いただいたすべての方々に改めてお礼を言いたい。皆さん、長い間本当にありがとうございました。おかげさまで立派なものをお引き渡しすることが出来ます。
この住まいが新しい命を経て、これまで生きてきた以上に長い時間を生き、住まい手に快適を提供し続けてくれることを願っている。

木製建具切り込み

木製建具切り込み

仕上

建具屋で製作した木製建具を現場搬入し切り込み、建て込む。
一つ一つ現場で採寸し造り付けたものであるが、最終の調整は現場で職人が行う。
枠・面板ともに龍神産の桧。お隣の100年を超える古民家の母屋に付けた、框が桧で面板が赤杉を縦に建て込んだものとはずいぶん趣が違う。

木製家具据付

木製家具据付

仕上

家具は、ほとんどのものを木製で製作した。材料は龍神の杉・桧材。
何度かの打合せを経て出来上がる家具類は、この住まいだけにある世界に一つだけの物。
内部まで無垢材で出来ているので、薬品臭で困ることもない。

雨戸戸袋の鏡板

雨戸戸袋の鏡板

仕上

通常、戸袋の鏡板はスチールかアルミ製であることが多いが、私はこの部分を木製にすることが多い。
杉板に縦の桟を付けて木製戸のように設える。これで木の家の雰囲気は随分と盛り上がる。仕上げには透明の木材保護材を塗布している。
ただし、耐久性を考慮して、枠はアルミのものをそのまま使う。

キッチンセット据付

キッチンセット据付

仕上

キッチンセットはシステムの既製品。
オールホーローの品物。天板が1メートルを超える奥行きを持つ。
天板の前に隔て板などはなく、大きな天板を食堂側からも一体になって使えるような仕様。

棚付け

棚付け

仕上

棚類が付き始める。写真はトイレのカウンター。
何かと収納が欲しくなる場所なので、このカウンター以外にも便器の後ろに棚を付けた。カウンター下の棚には扉も付く。
カウンターには陶器の手洗い鉢が着く。このカウンターは手すりの代わりでもある。

ポーチ・玄関床仕上げ

ポーチ・玄関床仕上げ

仕上

ポーチと玄関の床は真砂土モルタルを木コテで押さえたような風合いで仕上げた。
染料などは使わず、使用する土の色で発色する。だから、混ぜる分量が要となり、ここは左官の腕任せの部分となる。
表面は長の年月で使い減りもするし、細かなクラック(ひび)も入るが、それがまた味となる。

内壁コーナー

内壁コーナー

仕上

内壁のコーナー部分は、和紙の柔らかい表情に合わせてR(曲面)に仕上げる。
R(曲面)は既製品のコーナー役物とパテ塗りで形成する。
自然素材は厚みをしっかりと表現した方が本物っぽさを強調出来るように思う。

和紙貼り下地

和紙貼り下地

仕上

各部屋の主な仕上げは和紙貼り。
仕上げに先立って下地を調整する。ビス穴はパテで、ボードのつなぎ目にはメッシュを貼り込んで行う。
丁寧な下地造りが、きれいな仕上がりにつながるのは言うまでもない。

設備機器付け

設備機器付け

仕上

建築工事が順調に進んでいるので、出来る所から設備工事が始まった。写真はガス給湯器を付けた所。
オール電化にするお宅も多いが、エネルギー源にバリエーションを持てることや、料理はガスが好き・・・と言われる方には、給湯器もガスをオススメしている。実は私もこっち派。
この給湯器は通常の品物より高効率の品物。最近では給湯器などはなかなか手に入らないので、随分と前から用意を始めた。