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大島の平屋

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大島の平屋 地盤調査

大島の平屋 地盤調査

計画

工事前にまず必要になるのが地盤情報。
木造住宅の地盤調査としてはスタンダードな、スエーデン・サウンディング方式によるスクリューウエイト貫入試験を行った結果、どのヶ所も良好な地耐力を有する砂質土地盤であることが判明した。畑地として耕されていた土地は、粘土質(粘性土)の軟弱な地盤であることも多いので心配したが、一安心である。
粘土質と違い砂質土の地盤は、地下水などによる地盤変化が少なく、水切れも良いので、住宅敷地に適した地盤だと言える。この地盤の上に建つ住宅は、住まいが湿気ることも少ないので建物が長寿命であるばかりでなく、住まいとしても清々しい良好な環境を造れることが魅力である。(伸吾)

大島の平屋 完成予想図

大島の平屋 完成予想図

計画

コンセプトは、木の素材感豊かでメンテナンスの楽な家。
当座は別荘のような用途に使われるようで、ご家族の方々のニーズはそれぞれに具体的で個性的。全ての夢を一度に実現するのは難しいが、敷地形状に合わせた平屋のプランをいくつかご提案した。お気に入りいただいたのは、南に大きな開口部を持つLDKがあり、そこにつながる畳間(茶の間)のあるプラン。空間はあまり小さく区切らず、大きなワンルームに寝室がくっついたような空間構成。ご希望だったワンちゃんの部屋(玄関脇の土間)も取れている。天井面は屋根形状に則して梁・タルキなどの構造材をあらわしにした(見えるようにデザインした)勾配天井。屋根の高さを生かして、ロフトも2ヶ所に造ることが出来た。室内の壁などは基本、木と珪藻土で仕上げている。床には無垢の唐松のエンコウ板を張った。
掲載のパースは、道路から玄関に向かってのアプローチ方向から見たもの。開放的な大きな窓がある方向とは逆の方向。(伸吾)

大島の平屋 敷地を訪ねる

大島の平屋 敷地を訪ねる

計画

お声掛けいただいたのは今年の年明け。これから農地転用の段取をして、工事は秋頃からの予定とのこと、それまでの間が設計期間。
クライアントは現在海外にお住まいのお医者さん。近畿一円はあちこちに出かけて行きますが、海外在住の方は初めて。
現場は串本の大島。黒潮の関係か、年間の気温差があまりなく、冬に暖かく、夏に涼しい。住まうには絶好の所だと思う。串本から大島に橋が架かったのは20年ほど前、離島だった頃の風情があちこちに残り、ここで磯釣りでもしながら過ごせるならそれに越したことはない・・・釣り好きの私には心からそう思える。敷地は南北に長く、東の境界に沿って道路が付く。西は一段下がっていて、陽当たりはどの方角も良好。イノシシが出没するらしく、草が茂った敷地の四方はフェンスに囲まれていた。
現地調査の当日は、冬の陽が暖かく、厚着で出かけた我々には汗ばむほどの陽気。土地柄・・・この地での穏やかな住まいのイメージが目に浮かぶような日だった。(伸吾)