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府中の家 洗面化粧台。
府中の家

府中の家 洗面化粧台。

キッチンとお風呂は既製品を使うことにしましたが、洗面化粧台は造り付けることにしました。木の家工房Mo-kuではキッチンが造り付け、洗面化粧台が既製品となっていますので、その逆にしてお互いの補完が効くようにしたかったわけです。
さて、造り付けとなると説明が難しい。元々造り付ける場合には、その住まい独特の実現しなければならない条件というのがあって、それに合わせて詳細な打合せを経て造るわけですから、これと全く同じ・・・というのがないからです。参考までに・・・と思って、これまでの完成写真をいくつかめくってみても状況は同じで、とりあえずはエイヤッとこの写真を上げておきます。
天板も違いますし、下の扉も違いますし、映り込んでいる扉の意匠も違いますが言いたいのは、こんな雰囲気の木製の造り付けの洗面化粧台にすることにしました・・・ということ。
洗面所そのものは1,800ミリ程度の幅がありますので、1,200ミリ幅ほどの化粧台(カウンター)にしておいて、残りの600ミリほどは水廻りの諸々の収納が出来る棚を付けようと思います。小さくても、あちこちにある収納が思いがけなく役だつ事も多々ありますので。
府中の家 住設機器を選ぶ Ⅱ。
府中の家

府中の家 住設機器を選ぶ Ⅱ。

キッチンの次に大きい住設はお風呂です。当事務所のクライアントでは、これまでシステムバスを選ぶ方が半分、造り付けのお風呂を選ぶ方が半分・・・ぐらいの割合でしたが、このところは圧倒的にシステムバスを選ぶ方が増えています。造ってもシスバスでも、同じ程度の質感のものならば同じぐらいの制作費ですが、メンテが楽、暖かい・・・などの理由で選ばれているようです。
シスバスのメーカーはどこも同じ様な材料で出来ているので、システムキッチンのメーカーよりも選択肢が拡がります。質感も断熱性もメンテも、そんなにメーカーによる違いはありません。そこで、据え付け方法に着目してメーカー選びをしました。
ほとんどのメーカーが床に足(束)を突っ張って据え付けています。しかし、耐震架台を採用しているメーカーがありました。万が一のことを考えればこれは心強い・・・という訳で、安心感を大切にしてこのメーカのものを採用することにしました。
便器などは、私のお尻にちょうど良い具合に水を当ててくれるローマ字4文字のメーカーです。それから、洗面化粧台は木製にて製作することにしました。詳細は次回に・・・。
府中の家 住設機器を選ぶ。
府中の家

府中の家 住設機器を選ぶ。

府中の家ではそろそろ住設機器選びが本格化してきました。まずはキッチン。これまで、キッチンはオールステンレスかオールホーローか、もしくは図面から起こして木製で製作するか・・・とオススメしてきました。合板をプリント化粧したものではどうしても新建材特有の化学薬品臭のようなものがつきまとうように感じたからです。
木の家工房Mo-kuの方で木製の製作キッチンを採用しており、見ていただこうと思えばいつでも出来ます。そんなことから、府中の家ではステンレスかホーローかのどちらかにしようと思います。この2択ではメーカーも絞られます。
ショールームにも伺って現物を拝見し、散々に迷ったあげくに、思い切ってオールステンレスのものを選ぶことにしました。引き出し金物や取っ手類のしっかり感、内部の使い勝手の良さなどが決め手になったように思います。
現実に品選びを経験してみると、建築図面を起こしたときと同じ様に迷うことばかりです。ショールームでは、これでもか・・・と言わんばかりに良いものが並んでいます。決めたつもりでも、又次の機会には他のものに目移りします。決断力は家づくりに欠かせない大きな資質。エイヤ・・・と決めて、後は出来上がりを待つことにします。
府中の家 図面が出来ました。
府中の家

府中の家 図面が出来ました。

着々と準備を重ねてきた府中の家の図面がいよいよ出来ました。A2版で47枚。(写真は日常見やすいようにA3版に縮小したものです)平屋であることを思えば、少しいつもより多いかなあ~・・・と思えるぐらいの枚数です。途中経過でお話しした通りの優れた断熱(外皮)性能、強靱な耐震・耐風性能はもちろん、床下の風通しの工夫や、梁継手の工夫など全て盛り込んでいます。
図面が出来上がった今でもまだ、こうしたいああしたい、あれの方が良かったかな、本当にこれで良かったのかなあ~・・・などという思いはこみ上げてきます。本職の私がこうなんだから、普段私の打合せ相手である建築に関係のないクライアントが、あれこれ迷ってしまうのは無理もないこと・・・建て主という同じ立場になって改めて気付かされます。
さて、これから見積ですが、コロナやらロシア問題やらで建築資材は値上げの嵐です。ウッドショックも未だ収まる気配がありません。世間では、建築費は2割を越えて上がった・・・と言われています。自分自身の実感としても納得のいくところです。大変な時期の工事となりますが、思えば田辺の事務所を建ったときもバブルの最盛期で、土地の購入費が最高値(未だに抜かれていません)の時でした。これも何かの巡り合わせでしょう。不安を抱えてまず一歩、乗り越えた先にきっと良いこともある筈です。
府中の家 暖房について考える Ⅱ。
府中の家

府中の家 暖房について考える Ⅱ。

予定していた暖吉くん(蓄熱暖房機)を残念しなくてはならなくなった府中の家では、冬場にエアコンだけで快適を担保するのは難しく感じて、暖吉に替わるベース暖房を探しています。
一番お手軽なのは電気式の床暖房です。場所も取らず、価格も平均的。使いたいときに使いたいだけ使って電気代を払う訳ですから合理的・・・でも、味気なくもある。さりとて、薪ストーブは手間がかかりすぎる・・・などと考えていた矢先に、新しく出来たお家の薪ストーブの火入れに立ち会う機会がありました。ストーブの中で火が燃えはじめると、現場に居た人たちが次々と集まってきます。気が付いてみると10人ほどの人だかり、みんな興味津々で眺めています。その中には私も参加していました。今更ながらに、火は人を集める・・・と実感した次第です。原始の時代から、火は人間と馴染みの良いものなのですね。
そんな訳で、今は府中の家のベース暖房として薪ストーブが最有力です。少々手間でも、すぐに暖かくならなくても、時々は掃除しなければならくても、薪代が高くても・・・まあ良いか、みたいな気分になっています。
府中の家 暖房について考える。
府中の家

府中の家 暖房について考える。

紀伊半島の南は全国的にも暖かいところなので、断熱や暖房についてはついつい行き届かないことがあります。寒い地方の方が、そのへんは比較にならないほどしっかりしているのではないでしょうか。
府中の家では、空間の広さや天井の高さなどを総合に勘案し、暖房は(エアコンの他に)基軸として写真の暖吉くん(蓄熱暖房機)の導入を考えていました。これ1台でおおかたの部屋を基本的に少し温めておく、足りない分はエアコンで・・・という作戦です。マイコン割引きで基本料金の設定が有利になり、深夜電力割引で使用料が安くなる。空気は汚さないし、朝一番からすでに室内は暖かく、特に難しい設定やメンテがない・・・と良いことずくめの暖房器具でした。
でした・・・というのは、実はつい先日、マイコン割引はなくします、深夜電力割引は割引率を低くします・・・と関電から通達があったからです。なんということでしょう、これで私の当初の暖房計画は頓挫する訳ですが、エコ給湯などでこれまで割引率が高かった器具も大きな影響を受けることになります。電気代の高騰は産業界だけでなく住まい手にも大きな打撃です。
さて、となると・・・府中の家の暖房計画は振り出しに戻り、考え直すことになります・・・何が良いかな。
府中の家 梁継ぎの工夫。
府中の家

府中の家 梁継ぎの工夫。

古来の日本家屋では、釘や金物を使わない職人技による伝統継手が普通でした。しかし、現在で一番普通なのは、プレカットと呼ばれる、工場による機械加工です。私の設計する建物では、手加工を基本にしながら、プレカットで加工された簡略な継手でも充分な強度が保たれるような工夫が施されています。
梁は継ぎ無しで組めればそれに超したことはありませんが、現実的ではありません。古民家でも、追っ掛け大栓継ぎや金輪継ぎなどの継手は採用されています。これらの伝統継手では1本継ぎ無しの梁に対して70%程度の強度が出ます。これに対してプレカットの標準継手である腰掛け蟻継では30%程度の強度しか出ないこともあります。そこで、必要だと思われるヶ所には、継手の部分の下に荷払い梁を追加し強度の補強をします。
適正な通し柱位置・梁組などと共に、梁補強、継手補強などを組み合わせて出来上がる構造木組みは見ていて楽しいばかりでなく、粘り強く、耐久性に富んだ建物の基本になります。
府中の家 床断熱の工夫。
府中の家

府中の家 床断熱の工夫。

床下の通気を尋常でないほど良くしてしまったので、これはこれで家(木材)の為には良いのですが、普通程度の断熱では冬場に底冷えするかもしれません。やはり、床下の断熱には工夫が必要です。
という訳で、図のような断熱をすることにします。まずは、床の下と上を杉の厚板パネルで完全に遮断します。その上に根太をH=30のものと、H=45のものとで2段に組み。それぞれに厚さ30ミリと40ミリのパーフェクトバリア(ポリエステル断熱材)のボードタイプのもので2重に断熱します。
床用(ボードタイプ)のパーフェクトバリアは押出法ポリスチレン2種と同じ程度の断熱性能を有しますから、それを合計で70ミリ。下部には断熱材としても期待できる杉の厚板を敷き込んでいるので、全体では充分な断熱の性能であろうと思います。これで床の底冷えを遮断する計画です。
府中の家 基礎梁の工夫。
府中の家

府中の家 基礎梁の工夫。

府中の家では、通常当事務所で木造住宅の基礎として設計している基礎断面(スケッチ左)と少し違った基礎断面(スケッチ右)を採用しようと思います。
立ち上がり部分を梁として採用する左の基礎は、高さも充分に取れてしっかりした基礎梁が出来るのですが、ある程度の大きさごとに閉鎖型となるため、床にブロックごとの床下進入口が必要になります。さらに、床下換気にも制約が生まれます。対して右の基礎は、梁高さが400ミリの制限を受けますが、床スラブの下部で全ての梁組が完結してしまえるため立ち上がり部分はさしたる構造上の制限を受けません。つまり、ブロックごとに立ち上がりを閉鎖型にする必要は無くなり、床スラブの上ではとても自由な立ち上がりの構成が可能になります。床下進入口などはなくなり、立ち上がり部分に給気口(通風口)が好きに取れるため、床下換気にはとっても適した基礎形状と言えるでしょう。
府中の家では右の基礎形状を採用し、日本古来の高床式の住居に近い風の通しの良い基礎とすることで、木材の乾燥を促す事で建物の耐久性を増し、設備配管類のメンテを容易にし、シロアリの食害からも逃れたいと思います。
 
府中の家 給排水計画。
府中の家

府中の家 給排水計画。

これは給排水計画です。屋内・屋外のどんな場所で湯や水を使いたいか、どこに排水を用意するか、雨水をどう処理するか・・・などを示すスケッチです。お風呂や洗面、キッチンセットを具体的にどんなものにするかもこの時点で決めていきます。
お風呂については、これまで半数ほどのクライアントから造り付けのご要望を頂いていましたが、最近では8割を超えてシステムバスのご希望が聞かれます。理由の一つには敷地の制約が考えられると思います。そんなに風光明媚なところにある敷地でもないので、風呂から見える景色やお風呂そのものの雰囲気よりメンテや使い勝手を優先したい・・・というところでしょうか。府中の家でもシステムバスを採用しました。
キッチンは未だに悩んでいます。しかし、木の家によく似合う木製の製作キッチンはすでに木の家工房Mo-kuに付けていますので、今回はシステムキッチンにしようかと思っています。