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海南 紀州漆器まつり Ⅲ。
建築の話題

海南 紀州漆器まつり Ⅲ。

紀州漆器まつりで面白いのは、漆器の数々を見て回ることに限られません。この日には、普段あまり入れない、または入らないような、路地のさらに奥の小道やお店にわりと気軽に入れることです。
写真の小道はクルマが通れません。ですから、特に目当てがあって歩いてくる人以外はまずは入らない場所。ところが、ここにはまたとない日本建築・日本人の暮らしぶりを感じさせる懐かしい街並みが残っているのです。
新しいものももちろん良いですが、私はこんな雰囲気の、古い街並みが大好きです。低く深い軒が出て、行き交う人は肩が擦れ合うほどの距離・・・何もかもがヒューマンなスケールで、造りの一つ一つに人の息づかいが感じられるのです。早いもの、安いもの、簡単に手に入るものばかりが重宝される時代に、こんな街並みが残っているのは、残している方々の見識の高さゆえでしょう。
街の善し悪しは、そこに住む人々の志の高さで決まる・・・これは随分と昔に、街づくりの基本として教わったこと。黒江の漆器町の、人とともにある、人を和ませる空間には、この街に生きてきた方々の思いが残っています。
海南 紀州漆器まつり Ⅱ。
その他の話題

海南 紀州漆器まつり Ⅱ。

紀州漆器まつりでの私と奥さんの目当ては、どんぶりと汁椀と丸盆に茶托。どこにでもありそうなものですが、丁度良いものはなかなかに見つかりません。最初に見つかったのは茶托。たくさんの品物の中から、かき分けより分け・・・やっとの思いで、丸い輪を重ねたようなデザインの似たものを5つ選びました。次にあったのが汁椀。木肌がきれいな透明な塗りの品物です。ややあって見つかったのが、木目が面白い丸盆。四角のものはあちこちにありましたが、丸くて丁度良い大きさで・・・となるとなかなかにありません。ここまでどれも透明に近い塗りで、木目や木肌が楽しめそうな品物。しかし、どんぶりはとうとう見つかりませんでした。
木の食器の良いところは、軽くて断熱性が高いこと。焼き物の器は重いうえに熱伝導が高いので、熱いものや冷たいものを入れると、時として触れないほどになります。焼き物の良さももちろん心得ていますが、日常使いで圧倒的に使いやすいのはやはり木の食器です。
お店の方に訪ねてみると、漆器まつりではあっても、並んでいるのはほとんどが実用的なウレタン塗装のもので、本当の漆器だと一桁違いの値段がする・・・のだそうな。それで結構。私は伝統工芸品としての紀州漆器が欲しかったのではなくて、実用性に優れた木の食器が欲しかったのだから。
海南 紀州漆器まつり。
その他の話題

海南 紀州漆器まつり。

今日は海南市の紀州漆器まつりに行ってきました。これまでにも何回か行ったことがあって、普段なかなか見かけない手ごろな価格の漆器を買い求めてきました。ここ数年は、気付いたら終わっていたり、予定が重なって行けなかったり、特にこの2年はコロナ騒ぎで大変だったので、久しぶりです。
会場は海南の駅前から海側の、黒江の古民家が並ぶ旧の街道沿い。幾ばくかの距離の車の走行を止めて、完全な歩行者天国にし、15件ほどの歴史を受け継ぐ漆器店が露店を並べています。他に食べもののお店なども並ぶので、写真のようにとても賑やか。たくさんの人出です。玉にきずは駐車場が少なくて遠いこと。腰痛を抱える私には時間制限があって大変です。
久しぶりの賑やかな人混み。ゆっくりの買い物も良いですが、こんな雰囲気の中でする買い物も気分が盛り上がります。人垣をかき分けながら、目当てのものを探します・・・見つけた!
休みに南方熊楠記念館。
建築の話題

休みに南方熊楠記念館。

久し振りの休みに、南方熊楠記念館を訪ねました。白浜の円月島の近くの番所山の頂上にある、真っ白で、丸くて、くねくねとした建物は、無機質なコンクリートで造りながらも、生き物のダイナミズムを表現したかったのかな・・・粘菌の研究が有名な熊楠にちなんだイメージなのかな・・・などと思いながら、狭くて施工の難しそうな山のてっぺんに、これだけのものを造ってしまうさすがの設計力を眺めてきました。
当日は、あろうことか休館日。外観をまじまじと眺めて鑑賞して、後は番所山そのものを楽しみました。照葉樹が生い茂る白浜の番所山。子供の頃には、この山の植生に近い海沿いの照葉樹林の中で遊んだものですが、最近では杉・桧の人工林の山ばかり見てきたので、なんだか一種独特の南洋のような雰囲気は懐かしくもあり、異様でもあり・・・といった感じです。
近くに住んでいても、足を運べていない良いところは幾つもありそうです。運動不足解消のためにも、今後も近場をあちこち探してみたいものです。
007・・・みんな観た。
本・テレビ・映画の話題

007・・・みんな観た。

アマゾンプライムで見つけて、観るなら最初のボンドからと思い、ショーン・コネリーの 007ドクター・ノオから、最新作のダニエル・クレイグのノー・タイム・トウ・ダイまで全部観ました。
映画の面白い面白くないに、新しい古いはあまり関係無いことが多いものですが、(全く私感で申し訳ないですけど)圧倒的に面白いのは最近のダニエル・クレイグのシリーズです。ジェームズ・ボンドは言わずとしれた超人のような人です。しかし、一人の人間でもある・・・というところからすると、本気で人を愛し、本気で苦しむダニエル・クレイグのジェームズ・ボンドに注目せざるを得ません。アクションも圧倒的です。それまでの、どこかドリフの 8時だヨ!全員集合のドタバタ喜劇を大きくして、火薬をやたら大量使用したようなアクションシーンから脱皮して、現実味と迫力を増すのは5代目ボンドのピアース・ブロスナンのシリーズの中程からです。ダニエル・クレイグの5作品はどれを見ても満足出来ると思います。
ジェームズ・ボンド役は、どなたも立ち姿がキリッとしていて、男が見ても魅力的です。ところが、ダニエル・クレイグ・ボンド以外は、人が生き死にする大変な物語にもかかわらず、くだらないギャグを連発して緊張感が保てません。そんなところもダニエル・クレイグの作品の良いところでしょうか。
彼はノー・タイム・トウ・ダイでとうとう死んでしまいました。でも、新しいボンドで新作が計画されているのだそうです。今度のボンドはどんなボンドでしょうか。楽しみです。
久し振りのドライブ気分。
その他の話題

久し振りのドライブ気分。

田辺市~和歌山市間を毎週最低1度は行き来しているなら、それがドライブ代わりになるだろう・・・なってことはありません。たとえ同じ様にクルマには乗っていても、それが仕事のルーティーンならば、なかなかそんな気分にはなれないものです。高速道路がまだ4車線化工事中だった頃には、出来てくるのを見る楽しみも変化もあって、それなりに面白かったのですが、出来上がってスムーズになってみると今度は道中が退屈になってくる・・・人間は勝手なものです。
今回は和歌山市で仕事をしている時に、龍神の林業家を訪ねる必要性に迫られて、高速道路を南下する途中の有田で降りて、地道で龍神に向かいました。この道を走ったことはあるのですが、随分と昔のことで、詳細はもう覚えていません。ナビによると和歌山市から目的地まで約3時間の道程。走ってみると記憶にある道からは随分と良くなっていて、運転が面白くなりそうな山坂道です。途中椿山のダムにかかる吊り橋で記念の写真をパチリ。少しドライブ気分に浸ります。
結局、2時間半かけて目的地に着き、用事を終えて又1時間かけて田辺の自宅に帰りました。ちょっとした非日常が随分と気分を変えてくれるものです。小さな旅もなかなかいいもんだな、近く研修を兼ねてどこかに建物でも見に行くか・・・そんな気にもさせてくれたドライブでした。
とんかつ ももたろう。
食べ物の話題

とんかつ ももたろう。

学生時代に友達に、美味いとんかつ屋がある・・・とはじめて連れて行ってもらって、以来、月に一度も行けていませんが、それでも細々と行き続けてもう40年を超えて通っているお店が、和歌山市の国体道路沿い・中島にある ももたろう です。当時は今の大将の先代の時代。先代がお店を出してまだ間もなかった頃だったと思います。
和歌山市の設計事務所に就職した私は、握りこぶしの半分ほどの大きさに作られた、肉厚で圧倒的に美味いヘレカツ目当てで通いました。大将はまだ若く勢いがあって、伺う度に声を掛けてくれて、かわいがってくれました。
たまにお金の持ち合わせがある時には、張り込んでビーフカツ(当時はメニューにありました)。肉の美味しさがしっかりとしていて、それを包み込んだ衣が香ばしい、贅沢この上ないこのカツを頬張った時には、得も言われぬ幸福感に浸ったものです。残念ながら、ビーフカツはメニュー落ちしましたが、ヘレカツは昔のままの絶品です。当時はヘレカツが600円台でしたが、今でも800円台・・・こんな時代に大変よく頑張ってくれています。
近くに同業のフランチャイズ店も店を出しましたが、それでも ももたろう は連日の満員御礼です。頑張れ大将。和歌山に行った折には又寄ります。今後ともよろしく!
娘の料理をいただきました。
その他の話題

娘の料理をいただきました。

田辺が本拠地なのですが、和歌山市(木の家工房Mo-ku)には毎週なにがしかの用事があって出かけます。時間的な余裕なく動く事が多く、食事は外食が多いです。木の家工房Mo-kuには娘が居て、ゆっくり出来るようにと、今日は久しぶりにおでんを作って待っていてくれました。
見るからに具だくさんの立派なおでん。こんなに食べられない・・・と言うと、みんな食べられたら私も困る・・・とのこと。聞くと、たくさん作って小分けにして冷凍保存しておくのだとか・・・そうすると毎日の手間が省けて良いのだとか。なるほど、一人暮らしにはそれなりの工夫があるものだ。
ところで味の方は・・・手前味噌で申し訳ありませんが、これが結構美味かった。ショウガが良く効いて、うちの奥さんが作るより少し刺激的な味でしたが、これもアリかな。
あんなに暑かったのに、気が付いてみるともうおでんのうれしい季節。時間の経つのは早いものだ・・・娘の手料理を味わいながら、季節の巡りとともに、子供たちの成長にも思いを致すのでした。
新しい材料 石。
建築の話題

新しい材料 石。

木は、わりと同じものを習慣的に使ったりしますが、石は元々そんなに使う頻度も高くないせいか、都度都度の調達になります。そんな中でも、外部の階段の上がり框や敷居・束などには、硬くて使いべりがしない花崗岩(御影石)の類を使うことが多いです。仕上げは使う場所によってコブ出し、コダタキ、磨き・・・と必要に応じて変えていますが、色は木の色と合いやすい金錆色(黄色っぽい色)を選ぶことが多いです。
今回探したのは、府中の家のステンレス製のキッチンセットの廻りに使うための石。壁に貼るので硬さはそんなに必要ありません。油が飛んだりしますから拭き取りの容易な仕上げ・・・などと考えていて、いくつかの品物に目星を付け、見本品を取りました。決めたのは黄色っぽい大理石で磨き仕上げの品物です。ステンレスで無機質っぽい空間になりそうなので、少し黄色の差し色を入れて楽しそうな雰囲気にしたいと思います。
私も今回、色や風合いの違ういくつかの見本を取り寄せましたが、タイルや石は必ず見本品で確認することをお勧めします。カタログで選んでいると、私たち設計者でも思いがけない品物を選んでしまうことがあるからです。見本が手元に届いたら、あまり悩まずに直感に従う・・・これがもの選びのコツです。
新しい材料 木。
建築の話題

新しい材料 木。

得たい雰囲気や性能などによって、使う材料や工法を探す・・・というのは設計者には良くあることです。そうやって探したものを使ってみて、段々と自分の好みや状況に応じた材料・工法などが定着していきます。
今回探したのは床材。これまで信州唐松の節有り板を使っていた部屋と少し雰囲気の違う部屋で使う床板です。そんな時には山陽の方の赤松(源平・柾目・節なし)の床板を使っていたのですが、その板の在庫が尽きたのです。天然の床板には限りがあります。その場・その時に採れたものでないと、次に同じ様な物を・・・と言ってもなかなかありません。
あちこち手を尽くして、たくさんの見本品を取り寄せて、山陽赤松の代わりに探し出したのが写真の信州赤松です。あずみの松と呼ばれている赤松で、その中から小節(小指の先ほどの節を許容する)の材料を選んで、柾目に挽いた品物です。生産者が特に厳選したコームグレインという商品名の品物です。
山陽の松に比べると、目が少し粗くて全体に色が白い。白いのがあずみの松の特徴らしいです。まずは自社物件(府中の家)で使ってみます。仕上がりにご期待下さい。