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すさみの家 鉄部補強
解体・撤去工事のめどが付きましたので、木部の下地工事に入る前に鉄部の痛んでいるところの補修・補強をします。
柱や梁などの基本構造部はしっかりとしたものでも、やはり細かな部品にはいろいろな不具合が出てきます。多いのは、漏水(水漏れ)による鉄部の錆です。もともと厚かったり大きかったりする部材は少々の錆などにはびくともしませんが、厚みが1.2ミリほどしかないプレート類では錆は大きなダメージとなります。
救いは、床を受けているように見えるプレートが、床の剛性にさしたる影響のない、型枠代わりのキーストンプレートであるということです。通常、キーストンプレートで受けているコンクリート製の床はコンクリート部分で剛性を確保しているため、このプレートに構造上の依存はしていません。
隠れてしまう部分の解体や撤去は、工事費を抑えるためにも最小限にします。この床の表層には防水層や保護コンクリートが残っていますが、そのままこの上に新しい床を付けます。写真は新しい外壁を付けるために取り付けられた鉄骨の補強部材です。この部材にボルトを溶接して木材を取り付け、新しい外壁の下地とします。
鉄の錆補修は思たより思ったより多いですが、部位により、鉄材による補強、錆止め塗装による進行の防止・・・など部位ごとにその個所に応じた方法で行います。