木の家の建築家中村伸吾の建築設計事務所では和歌山の紀州材や自然素材を活かし無垢の材料で木造住宅を造っています。外断熱通気工法・土塗り壁・杉厚板の家などおまかせください
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本宮の家 | 木の国Wood Designコンテスト2009/優秀賞
 
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天晴れ紀州材WoodDesignコンテスト2009優秀賞
2009年3月12日、紀南流域林業活性化センター主催の「木の国Wood Designコンテスト2009」において優秀賞を受賞しました。
[ 講 評 ] 優秀賞 本宮の家

 2階と1階の屋根の勾配を自然になじますように4寸勾配と3寸勾配に変えている型がすばらしい。軒出も地域に合った長さ約1メートルは当然家屋の長持ちを考え設計されている。登り梁式の野地組は風害にも強いと思われ、内部に至っては紀州材の杉・桧を十分に利用されており自然体の人間が住むにはすばらしい気が宿ることだと思う。

■主催/紀南流域林業活性化センター(西地区)
■木材納品/山本製材
■施工者/清水工務店
   
 
居間より食堂を通じて風景を見る
居間より食堂を通じて風景を見る。
室内は間仕切りの少ない大空間。適切な断熱・気密の性能と、しっかりとした調湿体・蓄熱体の確保で機械依存を減らす。
目の前には熊野の絶景が拡がる
本宮の家外観写真

外観
開口部は木製の大型引き戸。全て引き込む工夫で合計5間の大開口。南の庭と気持ち良くつながる。雨戸はスノコ状、夏場は雨戸を閉めて寝ても心地よい風が入る。


  田辺方面から本宮の大通りを行くと、本宮大社前を少し過ぎたあたりの大きな左カーブを右に折れる。川岸に沿って進むと杉木立の中にはいる。枝の間をすり抜けるまばらな陽差しが開けると本宮町大居の集落である。緩やかな傾斜に従って南斜面に家々が並ぶ。敷地の眼下には熊野川、その向こうの山々の連なりが何者にも遮られずに目に飛び込む。ゆっくりとした時間を楽しみながらのびのびと暮らすには願ってもないほどの恵まれた環境である。住まい手は本宮の診療所の先生ご夫婦、そして、ご両親の4名。  いくつかの参考例を見てこられた住まい手のご希望は、自然とのかかわりを体験しながらのびのびと二世帯で暮らせる「木の家」。家相に詳しい奥様と、以前は設計の仕事をされていたというお父様に助けられながら計画を進める。大事にしたいのは景観を含めた周辺環境との共存、屋内と屋外の自然なつながり、自然素材による住まいづくりと機械依存を減らした快適な室内環境の創出・・など。


玄関からホールを望む

玄関よりホールを望む。
ホールと居間の間仕切りは金錆花崗岩積み。住まいの温熱環境を整えるのは建物の中心に積み込んだこの石。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

居間よりタタミ間方向を見る
居間よりタタミ間方向を見る。
壁は竹小舞の上に土塗り壁下地で、仕上げに珪藻土塗り。床は無垢の赤松の源平模様板。
天井は杉厚板あらわし。もちろん、柱・梁はグリッドに組み上げ、あらわし化粧とした。


  南側の景観を生かし、陽差しを採り入れ、庭とのかかわりも多くとる・・自然を感じながら快適に住まうため、建物は敷地形状に沿って東西に長い雁行の形。南側の開口部は大型木製引き込み戸による大開口。すべて開け放てば5間の間がフルオープンになり庭と室内が直接につながる・・風が気持ちよく吹き抜けるよう室内はあまり区切らないように心がけた。機械依存の少ない空間を造るには、住環境をパッシブな方向で組み立て直すことが必要だと考えている。


食堂、台所写真

畳間写真
食堂・台所。
杉丸太の小屋組をそのまま化粧で使う。照明器具は杉厚板にダウンライトを組み込んで製作したもの。キッチンセットも人工大理石の天板を使って杉、桧で製作したもの
畳間。
畳は和紙を編み込んだ畳表。壁は土塗り壁下地の上珪藻土塗り仕上げ。天井は杉厚板あらわし。床柱は住まい手のお友達が特に選りすぐった天然絞りの杉丸太。

内玄関より正面玄関を見る。
階段はシースルーで軽快に・・。
洗面所。
寝室前の洗面所。突き当たりの引き戸はご両親の寝室。左に脱衣室。


現代住宅に最も欠けているのは室内の調湿と蓄熱の性能。それを補うのがあらわしで使う大量の木材と土塗り壁、そして石である。木、土、石の湿気と熱を蓄える性能は他の建築材料に比べると著しく優れている。効果は使用した体積にほぼ比例する。環境に応じて湿気や熱を出し入れする呼吸する住まい、陽差しをうまく制御する低く深い軒の出、開放的な空間構成、風の通り道の確保など・・先人の知恵に学ぶ、地域の気候風土にあった家づくりが、過度の機械依存を防ぎ、環境にやさしく快適な住まいを実現する


畳間より居間を見る

畳間より居間を見る。
突き当たり右の赤っぽい飾り棚は外装用珪藻土で塗り仕上げ。特徴的な大壁で仕上げて室内の様子が単調にならない様に・・。




脱衣室

壁は珪藻土よりも湿気に強いエコカラット仕上げ。突き当たりは浴室。

脱衣室
台所より食堂を通じて緑の芝生の向こうの景色を楽しむ。
浴室の窓は気持ち良く掃き出し。
壁・天井は桧張り。腰に大谷石張り。

台所より食堂を見る

浴室の窓は気持ち良く掃き出し


  昨年の暮れに写真撮影に伺った。くつろいでおられたご両親に無理をお願いしてご協力をいただいた。うかがうと、さすがに夏場・冬場の最盛期には床暖房とエアコンを稼働させるが、通常は機械の助けを借りなくても快適に暮らせる・・とのこと。木の香りに包まれて気持ちよく暮らしている・・とお褒めいただいた。慣れぬ本宮の地で腕をふるってくれた清水棟梁をはじめとする職方の皆さん、最後までご辛抱に暖かくお付き合いいただいた先生をはじめとする住まい手の皆さんに心から感謝しながら、この住まいの今後を見守りたいと思う。


2階の若夫婦の居間写真
2階の若夫婦の居間。
生活時間帯が違っても迷惑をかけない様に簡単なキッチンセットをしつらえる。
天井は杉厚板あらわし。もちろん、柱・梁はグリッドに組み上げ、あらわし化粧とした。

2階居間入り口より見る

2階居間書斎コーナー
2階居間入り口より見る。
2階床は唐松のエンコウ板。壁は土塗り壁下地の上、珪藻土塗り仕上げ。杉丸太あらわしの天井は屋根勾配に合わしてダイナミックに・・。
2階居間書斎コーナー。
和紙畳の下には引き出し式の収納。テーブル板は木材を調達した山本製材で見つけたモミの木の一枚天板を加工した物。
内玄関写真 南側屋上デッキ

南側屋上デッキ。
桧材で仕上げた木製のデッキ。

内玄関。
床は金錆砂利洗い出し。壁は土塗り壁下地、珪藻土塗り仕上げ。天井は杉板張り。下駄箱は杉、桧にて制作。
外観遠景
外観遠景。
屋根、壁は外断熱の通気工法。仕上げはガルバリウム鋼板と焼き杉板。軒の出を充分に取った切り妻屋根。
本宮の家詳細データ  
建物名 / 本宮の家
所在 / 和歌山県田辺市本宮町大居
構造規模 / 木造2階建
主要用途 / 専用住宅(二世帯住宅)
竣工 / 平成20年7月
敷地面積 / 741.33u(224.25坪)
建築面積 / 182.26u(55.13坪)
延べ床面積 / 230.32u(69.67坪)
1F 163.97u(49.60坪)
2F    66.35u(20.07坪)
 
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