木の家の建築家中村伸吾の建築設計事務所では和歌山の紀州材や自然素材を活かし無垢の材料で木造住宅を造っています。外断熱通気工法・土塗り壁・杉厚板の家などおまかせください
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玄関ロビー

外観

外観
屋根は切り妻の大屋根。平面に合わせて軒の出は3段階。仕上げ材料はガルバリウム鋼板、瓦棒葺き。

玄関よりホール吹き抜け部を見る
玄関とロビー部分は吹き抜けにしてのびのびと・・大きな硝子面は南に向かい、明るさも充分。ポーチ仕上げは金錆砂利の洗い出し仕上げ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  一般に「木の家は地震に弱い・・。」という思いこみがあるようだが、建物強度は構造の種類によって決定されるものではない。コンクリート、鉄、木・・いずれの構造においても、どの程度の安全率を見込んだ設計になっているかで強さが決まるものだ。基本構造は建物強度からの要求ではなく、使用用途や得たい効果に見合った選択が大切だと思っている。「たなかの杜」を設計するにあたっては「自然とふれあいながら、暖かく柔らかく利用者を包み込みたい」という思いから木造を選択した。もちろん、公共性を強く帯びる建物の性格上、地域との環境共生の参考事例でありたいという思いは強くあった。ちなみに、壁量安全率は1.5以上、偏心率は0.15以下・・共に優良な数字で納まっている。
  

玄関ロビー

デッキ
模型

アプローチより玄関方向を見る
玄関部分は木組みの間に硝子をはめ込んで

カーテンウオール風。硝子は全てペア硝子。

作業室デッキ

利用者が使う各部屋には必ず木製のデッキを取り付けた。室内〜室外が一体に使えると共に、緊急避難の大きな助けになると思う。

軸組模型
計画時に軸組の確認のために造った模型。多少の変更はあったがおおむね計画通り・・。

南側外観
アプローチより玄関方向を見たところ。手前に食堂、中央に玄関やロビー、次に食品加工室、奧に作業室の配置。


  木の建物を造るに当たっては経験則に基づいたノウハウも重要だ。「たなかの杜」は山での木材搬出時の玉切り寸法であり、構造上無理のない、2間(約4メートル)四角を基本にして架構を組み上げた。経済的で間取りに左右されにくい、しっかりとした骨組みを造る事がまずは肝要だ。そうすることで、間取り計画に自由度が生まれ、太陽光や心地よい風を充分に取り込む大きな開口部を造ることができ、自然を満喫しながら機械依存の少ない快適な生活をおくることが可能になる。また、各部屋には必ず大きな掃き出し窓を設け、そこにデッキをつなげて、緊急時の避難が無理なく出来る避難口にもなる様に計画した。もちろん、利用者の使用する部屋は全て1階部分に配置している。
 

玄関ホール 玄関

玄関ホール
機械依存を小さくしたかったので風路の確保には神経を使った。袋小路になりやすい玄関の向かいにも意識的に掃き出し開口を付けた。

作業室方向よりホールを見る
床はカラ松の無垢エンコウ板、壁は珪藻土塗り、天井は紙に木のチップを漉き込んだ不燃紙(オガファーザー)。室内仕上げは自然素材が基本。
食堂より玄関方向を見る
突き当たりに食品加工室、左が玄関、右に事務室。中央天井部分は2階の廊下がのっている。左右は吹き抜け。

食堂

中央にグリッド(基本架構)を支える杉の丸太柱。構造柱は無理にははぶかない、木組みの楽しさを表現するデザインだと解釈している。

作業室より玄関方向を見る
袋小路となる廊下部分には天窓を切って明かりと風抜きの工夫。
食堂より書斎コーナーを見る
ロビー
利用者の使用する大きな部屋は基本的に南側に位置している。その中でもロビーは建物の中心に位置し吹き抜けや薪ストーブなどの装置とも相まって、大きなひだまりの快適空間。


  「木の家は火災に弱い・・。」という観念も公共性の強い建物から木造を遠ざける要因の一つになっている。確かにコンクリートや鉄は燃えないが、火災による有毒ガスの発生や骨組みの変形(鉄骨造の場合)などの問題を抱えている。燃える、燃えないということよりも、火災の初期にいかに安全な避難を可能にするか・・ということを大切にするべきだろう。木材の防火性能は最近注目されている。木は1分間に約1ミリの速さで内部に燃え進むが、30ミリ程度(約30分)の炭化層ができるとそれ以上は燃えにくくなる。「たなかの杜」の基本骨格をなす木材は「燃えしろ設計」という手法で設計した。万が一の火災に備えて、構造上必要な寸法よりも30ミリ大きな断面の木材で組み上げてある。この30分の確保が初期消火や避難に大変有効なのだ。こうすることで火災時にも容易に燃え落ちることがなく、有害ガスの発生も少ない、緊急避難の容易な建物が出来る。

居間より食堂を見る

 

居間より海を望む
キッチン バック棚

2階予備室




2階予備室より作業室を見る


  床仕上げには松の無垢エンコウ板、壁は珪藻土塗り、天井は紙に木のチップを漉き込んだ燃えにくい壁紙を使用した。水を使う部屋など、一部にはタイルやビニール系の仕上げ材を用いたが、主な室内仕上げは木、土、紙などの自然素材を使用して、有害科学成分の発散の少ない安心な室内環境づくりに努めた。
 特殊な構法や材料に頼らず、できるだけ地域に残る材料を使用し、地域に残る技術で造る事が大切だと思っている。みんなが使う施設であればこそ、地域の環境循環や経済循環を充分に考慮していくことが必要だろう。


洗面・脱衣室

 

 

 

薪ストーブ
大空間の暖房には快適性や経済性さらには使用する時の楽しさも加味して薪ストーブを選択した。後ろの壁や床に施工した煉瓦とあらわしの木材、珪藻土の塗り壁は優秀な蓄熱体。

2階廊下

2階の廊下を両側から挟む吹き抜けが暖気の還流をうながすしくみ。

玄関ホール 玄関

余地にある苗床
中では広葉樹の小さな苗が芽を吹き始めていた。




アプローチより玄関を見る
アプローチのスロープの登り勾配を自然な形で解消するため、玄関先の植え込みを隆起させている。
 
建物名 / ふたば福祉会 たなかの杜
所在 / 和歌山県田辺市芳養町
構造規模 / 木造2階建
主要用途 / 通所型福祉作業所
竣工 / 平成20年3月
敷地面積 / 2067.59u(625.44坪)
建築面積 / 465.11u(140.69坪)
延べ床面積 / 451.55u(136.59坪)
1F 376.69u(113.94坪)
2F 74.86u(22.64坪)
 
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