木の家の建築家中村伸吾の建築設計事務所では和歌山の紀州材や自然素材を活かし無垢の材料で木造住宅を造っています。外断熱通気工法・土塗り壁・杉厚板の家などおまかせください
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建物外観

 

 

 

 

 

 

建物全景
外壁は押出成形セメント板、ファサードのみは石積の列柱で建物を特徴付けた。西日対策でベランダは深く、手摺りは海をイメージさせるポリカーボネートの青い板。屋根は浮かせて軽快に・・。

 

旧建物
木造2階建ての旧建物。
左隣のRCの建物二棟を取り壊して今回敷地となった

旧建物

   

店舗入り口

店舗1
店舗2
店舗入り口
店舗の入り口部分には、鉄骨でフレームを組んで、屋根には杉厚板のルーバーを取り付けた。西日を遮りながら植物を育てるための工夫。アルミの庇は扉にお客様を導く標。

店舗

大きな硝子面に囲まれた待合いコーナー。緑

を身近に感じながらリラックスできるように・・

と心がけた位置取り。

店舗
天井仕上げの違いでそれぞれのコーナーを分かりやすくした。白は店舗、緑はスタッフ、赤は待合い。奧左に調剤室。

 南紀白浜・・その中でも源泉のある湯崎というところは、年中、潮の香りと温泉のにおいが立ち込めて、近くに暮らしていても独特の雰囲気を味合わせてくれる土地柄である。この地に店舗併用の鉄骨3階建ての建物を建てる。海・岩・砂浜・堤防のコンクリート・・などの地域を特徴付ける要素をモチーフとして、温泉街に馴染みが良く、景観をリードしてゆける建物になるようにと心がけた。


玄関 玄関ホール

玄関ホール
壁は石膏プラスター下地塗りの
珪藻土仕上げ。
天井には鋸目で化粧した松板。下駄箱も赤松にて制作。

玄関
玄関扉は全くの目隠し板、両脇をスリットに開いて印象深く光を取り入れた。
玄関床は陶器質タイル、ホール床は赤松の無地源平のエンコウ板。

  

 住まい手からは、店舗部分の使い勝手や広さの具体的な要求がかなり細かくあった。一方で、住宅部分についてのご希望は少なく、風通しが良く、道路側(店舗正面側)の西日をうまく制御できるように・・が一番大きな要求であったように思う。間口が狭く奥行きが深い敷地の中に建っていた旧建物では、風の通りが悪く、低く強く差し込む西日に閉口していたようだった。

  

2階ホール

寝室
2階ホール
居間より階段方向を見たところ。床板は赤松無地源平のエンコウ板。
壁は珪藻土塗り、天井は鋸目で化粧した松。
寝室
2階主寝室。掃き出しの開口部はベランダに続く。
厳しい西日対策として熱線反射のペア硝子、内部には内障子。
書斎コーナー 2階洗面
書斎コーナー
赤松で作った収納棚で区切った食堂の隅には書斎コーナー。
造り付けの本棚も赤松にて制作。
一段落とした天井は和紙貼り仕上げ。

2階洗面
洗面台は赤松にて制作。珪藻土壁はコーナーを丸めて柔らかく。
脇の壁には収納棚を埋め込んだ。


 鉄骨3階建ての建物で、良好な室内環境を得るための手段は・・いつもの木造と同じ・・という訳にはいかない。室内仕上げに調湿・蓄熱の役目を果たす材料を使用することに変わりはないが、断熱・気密に対する考え方を木造とは根本的に変える必要がある。


食堂より書斎コーナーを見る
食堂より書斎コーナーを見る
突き当たり右側に見えるのは書斎机。さらにその裏にもう一つ書斎コーナーがある。
机に座ることを楽しまれるご家族の住まいぶりに対応している。
居間より食堂を見る
居間より海を望む
居間より海を望む
ベランダ側は一面の海景色。
居間より食堂を見る
床板は赤松無地源平のエンコウ板、壁は珪藻土塗り、天井は和紙貼り仕上げ。部屋の大きさに対応して一部天井を上げて照明を仕込んだ、天井仕上げは鋸目で化粧した松。

 木造では、なるだけ透湿抵抗の小さい壁材(断熱材とも)を用いて、室内の仕上げ材で処理が追いつかない湿気を通気層を通じて屋外に放り出す算段をするが、それが出来ないのだ。結局、開口部を大きく取り、風の通り道をしっかりと確保して、自然換気を最大限に利用し、その上で、足りないところを機械に助けてもらうことにする・・断熱・気密はしっかりと・・これが今回の方法だ。


食堂から台所を見る
食堂から台所を見る
キッチンセットはアイランド形式。背のバック棚の後ろ側は家事室。

キッチン

バック棚
家事室

キッチン

制作家具が多い中このキッチンは既製品。迷った末の奥様の選択だが、赤い色が良くマッチしている。

バック棚
棚は使い勝手に応じて制作。樹種は他のものに合わせて赤松。こちら側だけではなく裏側も収納・・家事室となる。


家事室
キッチンセットの裏の家事室。完全な裏方なので使いやすさ最優先。
ここの家具類も赤松にて制作。


 西日に対する対策は基本に忠実に・・軒の出を大きく取り、熱線反射のペア硝子を装備した上で、内部に障子を建て込んだ。障子は気密の性能も高く、外壁の硝子面との間に空気を閉じこめ、有効な断熱層として機能する。


2階タタミ間
2階タタミ間
タタミ間と居間との間仕切りは引き込み襖。通常は完全にオープンにて使用している。
畳は和紙を編み込んだもの、壁は珪藻土塗り、天井は鋸目化粧の松板。
洗面・脱衣室
 

洗面・脱衣室
陽光が差し込む部屋に合わせて洗面台も硝子で軽快に。

浴室

この住まいの浴室は3階にある。ベランダや洗面・脱衣室との間仕切りも硝子張り、高さを生かして開け放てば思い切り開放的。

浴室

 先日、竣工から1年以上経った夏の日に写真を撮りに伺った。とてもきれいにお住まいなので驚いた。「住まい心地はどうです」と奥様に聞いてみたところ「電球の切れるのが早いので対策を考えたいが、快適に住まえて満足している」とのこと。大切に扱ってもらっている様子が一目でわかる住まいぶりだった。実は、御主人とは高校時代に知り合い、40年に近いお付き合いになる。旧知の友人からご依頼をいただくのは嬉しいものだ。しっかりとしたものをお届けできたことで、お気持ちにお答え出来たんではないかなと思っている。


3階多目的室 タタミ間
タタミ間
多目的なタタミ間、間仕切りもおおらか。床の畳は和紙を編み込んだもの。
3階多目的室
3階はこの板間と隣のタタミ間で多目的な使い勝手になる。床は赤松のエンコウ板、壁は珪藻土塗り、天井は和紙貼り。
板間 3階ベランダ
板間
板間の方は現在は子供部屋として使っている。
3階ベランダ
掃き出しの大開口でつながった ベランダ。
ここも含めて多用途として一つの空間。
3階多目的室
3階多目的室
天井も高く、陽当たり風通し共に良好。海と反対側にもベランダがあり掃き出し窓で外に出られる。


 
建物名 / 上西薬局
所在 / 和歌山県西牟婁郡白浜町湯崎
構造規模 / 鉄骨造3階建
主要用途 / 店舗併用住宅
竣工 / 平成19年5月
敷地面積 / 391.41u(113.40坪)
建築面積 / 147.92u(44.74坪)
延べ床面積 / 372.26u(112.60坪)
1F 146.92u(44.44坪)
2F 126。68u(38.32坪)
3F 98.66u(29.84坪)
 
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