木の家の建築家中村伸吾の建築設計事務所では和歌山の紀州材や自然素材を活かし無垢の材料で木造住宅を造っています。外断熱通気工法・土塗り壁・杉厚板の家などおまかせください
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1階L・D・K
この住まいは、各階それぞれ一つのスペースを可動間仕切りで区切るかたちで造り上げた。家族に一体感をもたらすことはもちろん、使い勝手、通風・日差し、結露対策・・いずれをとっても利点は多い。

                                                           旧家屋
                                                           南側に前面道路、3方が隣地に接する。    木造平屋の旧家屋。

玄関アプローチ部分
玄関フレーム上の庇はアルミ加工品。床は花崗岩張り。玄関扉はステンレスにて制作。緑を植え込む前の写真なので少し寂しげ

外観
1階、2階、屋上階共に大きな掃き出し窓を持つ。南面には各階に、ベランダが付き外部に解放される。外壁は、全面焼杉板張り。

   

JR和歌山駅から和歌山城前をすぎて西に真っ直ぐ進むと紀ノ川大橋、橋を渡って10分ほど走ると左手が島橋。今回敷地は古くに開発されたこの造成地の中にある。南側が4メートル道路に接し、他の3方は隣地に接する30坪ほどの土地である。初めて打ち合わせに伺った時には、ここに平屋の木造住宅が建っていた。南向きの配置にもかかわらず、あまり明るさを感じなかった印象がある。住まい手のご希望は「陽光がふりそそぎ、気持ちの良い風が通る家。」「家族が集えるリビング・ダイニングと、お菓子造りが出来るキッチンのある家。」というものだった。

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居間と畳間
南側に畳間、引き込み戸を介してLDKとつながるワンルーム。大きな掃き出し開口はベランダに解放されたくさんの陽光と風を取り込む。
木材を見る
山本製材さんとは長いお付き合い。今回も取り置きの天然乾燥材を使う。木の状態を確認しているのは新藤工務店の社長。いずれも見事な目込みの良材。
ご家族で木材見学の記念撮影
この時にテーブル板にちょうど良いもみの木の一枚板を発見。早速の交渉で譲ってもらった。
山の見学
今回の木材は田辺市龍神村の山本製材さん。加工に先立ち山の見学。

   

限られたスペースで快適に住まうコツの一つは、あまり間仕切りを設けないで空間を大きく使うことである。この住まいも1階で一つ、2階で一つの大きな空間を、可動間仕切りを用いて区切りはしたが、通常はモノスペースで使用できるように工夫した。

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畳間よりLDKをみる
中央のテーブルは山の見学の時、山本製材さんに譲ってもらったもの。その向こうに見えるのはステンレス天板の流し台、他人数で使用できるよう奥行きは広め。突き当たりは掃き出しの開口、南北に風の出入り口を設ける。
LDKより玄関ホール方向を見る
中央右に見えるのは杉磨き丸太の通し柱。無理に大きなスパンをとばすことは考えていない。適所に柱を配する。ただし、安全とデザインを考えた配慮を忘れない。
台所
台所は使い勝手と機能を最優先に発想。左手にコンロユニット。右手にシンクユニット。行き止まりのない導線計画。
コンロユニット
コンロはお料理好きの奥様が特にこだわられ自分で調達された。お菓子造りに十分対応できる輸入品のガスオーブン付き。調理台や棚の高さもコンロの使い勝手に合わせて少し低め。

1階はキッチンを中心に発想・・・コンロとシンクを分離し、それぞれの使い勝手に応じた配置とした。コンロは外壁に向かい実作業中心、シンクはダイニングも兼ねた大部屋の中心に位置し、家事仕事や菓子作りをしながら家族とコミュニケーションが取れる配置となっている。南側には畳間がつながり、通常は開け放たれた南の窓からはいる日差しと風が北側の掃き出し窓に抜けるようになっている。2階は南側に板の間、多目的室を挟んで北側に寝室がつながる。北側の部屋は暗くなりがちだが、この住まいでは吹き抜け部の窓からまぶしいくらいの陽光が寝室に入ってくる。写真のはしごを登っていくとロフトから景色の良い屋上デッキに出る。

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LDK全景
壁際には各機能が並ぶ。照明器具や、収納棚の硝子は奥様が探してこられたもの。床は唐松のエンコウ板、壁は和紙貼り、天井はJパネルあらわし仕上げ。
2階多目的室
突き当たりの階段を上がってくると、この多目的室に出る。ここを中心に右手が板間、左手が畳間(寝室)と納戸。間仕切りはいずれも引き込みの一体となった2階スペース。上はロフト、ここから屋上テラスに出る。

1階にはテラス、2階にはベランダ、屋上には屋上デッキを配置し、各階の南側に思い切り大きな掃き出し窓を用意した。この大開口を通じて陽光と風をいっぱいに取り込む企てだ。構造は骨太の民家型工法。内部には柱や梁をはじめ床板となる杉の厚板などが「あらわし」で見えている。外壁は外断熱の通気工法、仕上げは全面焼杉板張り、内壁は杉板と和紙張りの仕上げである。照明器具や調理器具などはすべて住まい手が用意した。各部へのこだわりも並々ならぬものがあり、その甲斐あってとても個性的な住まいに仕上がったように思う。

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2階板間
突き当たりは、造り付けのテーブルと収納棚。左手(南側)に掃き出し開口、右手は多目的室を介して畳間(寝室)につながる。
板間より畳間を見る
床は縁なし和紙畳、壁に和紙貼り、天井は杉板張り仕上げ。らんまはそのまま開口。ロフトの日差しが気持ち良く入る。

工務店と奥様
工事が終わって最終点検の日に奥様と新藤工務店さんの記念写真。中央が新藤社長、左が新藤棟梁・・お二人はご兄弟。

 

竣工後、御主人の海外勤務が決まった。帰ってくる時には小さなご家族がもう一人増えてにぎやかになる予定だ。その時まで木の香りいっぱいのこの空間は色あせることなくご家族を待っていることだろう。

多目的室見上げ
2階の中心となるスペース。吹き抜けの高窓は北側の部屋に陽光を導くための工夫。床は唐松エンコウ板張り、壁は和紙貼り、天井は杉板張り仕上げ。
屋上テラス
ここは3階に相当する高さになるので眺望も格別。見晴らしの良いテラスから奥さんご近所を眺める・・の図。

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建物名 / 和歌山市島橋 西ノ丁の家
所在 / 和歌山県和歌山市
構造規模 / 木造2階建
主要用途 / 専用住宅
竣工 / 平成17年12月
敷地面積    /         99.96u(30.23坪)
建築面積    /         59.15u(17.89坪)
延床面積   /    113.70u(34.38坪)
1階           /       56.85u(17.19坪)
2階           /       56.85u(17.19坪)
特記事項 / 民家型構法の家、外断熱通気工法
 
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私が家を建てようと思ったきっかけは、長男が生まれたことです。家族が増え、それまで住んでいた家が手狭に感じたこと、また風通しがよく、日当たりのいい家で、すくすくとこの子を育てていきたいと思ったからです。私たちが家づくりで重視したのは、家族のコミュニケーションです。どこにいても家族の気配が感じられる、そんな家にしたいと思っていました。
木の家を選んだ理由は、子育てをしていくうえで、シックハウスのない、健康な住宅に住みたい、また木の家なら私たちの家づくりに対する家族の思いを自由に表現できるのではと思ったからです。そんな中で、偶然雑誌を見ていて中村伸吾さんを発見しました。インターネットで作品を見ると、私の好みの家ばかりでした。それまでは、私が気に入った家を妻に見せても好みが分かれることが多かったのですが、その時ばかりはぴたりと夫婦の意見が一致しました。早速中村さんに会い、私たちの家づくりに対する考えを思うままに伝えました。中村さんの事務所から家へ帰る車の中で、私たちのすべての思いを伝えきったという達成感のようなものを感じたことを覚えています。

工事中は、長男と散歩がてらよく現場を見にいきました。建築途中の家は、たいてい新築の独特なにおいがすると思っていたのですが、この家は、すごく木のいい香りがするなと感じました。幼い息子は大工さんの熱心な仕事ぶりをみて、「大工さんかっこいい。将来大工さんになる」と言っていました。そしてなんとわが家が出来上がる頃には、私たちの家のことを「大工さんの家」と呼ぶようになっていました。(笑)
  家が出来上がってからの感想は、日当たりがよく、風通しがいい、そして木の香りがすごくするということです。夏は、風通しの良さのおかげで暑さをしのげ、冬は陽光のおかげで寒さをしのげるため、年中快適に過ごすことができます。また使い勝手のいいアイランドキッチンのおかげで、妻の料理にも力が入ります。その周りで息子が走り回っているのを見るとほほえましく思えます。

この秋には、小さな家族がもう一人増えます。家づくりをはじめた時の思いを忘れず、暖かい家庭をこの家とともにずっとはぐくんでいきたいと思います。こんなすばらしい家をつくっていただいた、中村伸吾さんと中村伸吾建築設計室のスタッフのみなさん、新藤工務店はじめ、この家づくりに携わっていただいたすべての皆様に感謝しております。ありがとうございました。

 

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紀州材を使った木の家、木造住宅、在来工法、民家型工法、地域密着型(和歌山県)、外断熱通気工法の住宅設計|一級建築士事務所 中村伸吾建築設計室
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