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心地よい風と暮らす工夫

春や秋の行楽シーズンを迎えると、お出かけ気分も高まります。
アウトドアで体験する木陰の安らぎは格別です。
あの優しい心地よさを、自宅でも体感できないものでしょうか……。今回は特に風のそよぎに着目して、爽やかな風と共に涼しく・あたたかく過ごす家づくりのポイントについて考えてみます。

風の巡りを活かす家づくり

風の心地よさを感じられるかどうかは、いかに大量の空気を取り込むか。取り込んだ空気を効率よく家中に巡らせることができるか、によって決まります。
2つのポイントを兼ね備えることが、大切な要点です。

  1. 取り入れる空気や風の量
  2. 取り入れた空気や風の巡りのデザイン

 

空気が動く原理をふりかえる

空気が動いて風ができます。空気は<気圧 ・ 風圧 ・ 温度差>によって動く量や速さ、動き方が変化します。

 

中村伸吾建築設計室の家づくりでは

空気が動く原理をふまえ、総合的・立体的に風の通り道をデザインします。

【大きな開口部】
大きな窓から、大量の空気を取り込みます。

【窓の配置を立体的に計画】
空気の入り口と出口を、窓のサイズ・高低などを配慮し、配置します。

【深い軒の出】
雨の日でも気兼ねなく、部屋内へ空気をとりこめます。

【一体感ある間取り】
よどみをつくらない開放的な間取りで、通気を計画的に考えます。

 

風が巡る家は……

新鮮な空気が爽やかに巡る住まいでは、真夏でもクーラーの稼働をおさえ快適に過ごせます。
ホコリや結露が少なくなり衛生的にいられるのも、人が生活する場所である住宅においては、大きなメリットです。
日々の暮らしにおいて風を感じる場面といえば、窓を開けた状態がイメージされがちですが、実は、空気のルートをきちんと計画された住まいというのは、冬場窓を閉め切った時の全室空調にも真価を発揮します。必要な断熱性能が確保でき、充分な熱源のある場合、そのあたたかみを隅々にまで行き届かせるのも、この空気の巡りです。

なにより空気が新鮮で風が巡る家は、心と体が気持ちいい。
自然の恵みを活かしながら、機械依存を最小限に抑えたエコな暮らしができる住まいを設計しています。